術後9年の検査センチネルリンパ節生検

2011年02月15日

講演会『患者からみた標準治療・臨床試験・ドラッグラグ』に参加して

 去る2月11日、和歌山市で行われた講演会とタウンミーティングに参加しました。

がんサポート講演会 vol.3/第2回タウンミーティング
『患者からみた標準治療・ 臨床試験・ドラッグラグ』

日時  2011年2月11日(金)13:00〜16:30
講師  片木 美穂 氏(卵巣がん体験者の会スマイリー代表)
    天野 慎介 氏(悪性リンパ腫患者会ネクサス代表、
           がん対策推進協議会委員)
場所  和歌山ビッグ愛4階 大会議室
主催  NPO法人 いきいき和歌山がんサポート
    NPO法人 和歌山地域医療情報ネットワーク協議会

内容
 ・挨拶 いきいき和歌山がんサポート理事長 谷野裕一
     (公立那賀病院乳腺外科科長)
 ・講演 片木美穂氏
 ・講演 天野慎介氏
 ・質疑応答
 ・タウンミーティング 司会:和歌山市医師会会長 田中章慈


 講演は2部構成でした。

 片木美穂氏からは、標準治療と臨床試験についてのお話を聞きました。卵巣がんの体験を通じ、わかりやすく解説いただきました。

 天野慎介氏のお話は、最近テレビなどでも耳にするようになったドラッグラグについての内容で、悪性リンパ腫の患者の体験を通して詳しく現状を知ることができました。

 タウンミーティングでは、参加者からの活発な意見交換が行われました。

 はずかしながら臨床試験と治験の違いがわかりました。
 ドラッグラグという言葉は知らなかったのですが、患者の体験として、未承認薬についてや適用範囲の問題については認識していました。故 山本議員の貢献により、がん対策基本法が成立しました。その後、国民の命を守る法律が機能しているかどうかはよく知りませんでした。ドラッグラグを解消する取り組みを始め、まだまだやることがいっぱいのようです。

 講演者も参加者もとにかくパワフルでした。行動力が半端じゃありません。
 四国から悪天候の中、駆けつけた参加者は、待っていても誰も変えてくれない、自分たちが行動しないとと。どこからこんな行動力が出てくるのかと思うほどで、正直言いますと自分はとてもついていけないと思いました。
 問題を解決するためには、患者自らが自分たちの力で変えていくしかないということは頭ではわかります。しかし、実際、その行動力を目の当たりにすると、ものすごいエネルギーが必要であり、またそのエネルギーが生まれてきているのだと実感しました。

 卵巣がん患者の薬や治験に関する情報収集方法や知識はかなりレベルが高いようです。患者数は少ないが、いや少ないからこそ高度な情報が必要なのでしょう。海外の情報もシンポジウムに参加したりして積極的にゲットしていらっしゃいます。
 乳がん患者は数こそ多いけれども、知識も情報収集のレベルも概してそこまでは高くありません。日本乳癌学会に参加する患者は増えてはいますが、海外にまで目を向けている人は少ないのではないでしょうか。

 これまで、乳癌患者をとりまく環境を少しでもよくすることを目標に活動をしたことがありました。マイルストーンとして残せた活動もあり、道半ばに終ったものもありでした。同じ目的に向かっているのに、分裂する団体も見てきました。
 このような活動は、誰かひとりが代表になってピラミッド型で運営しないとうまくいかないものだと、乳がん患者会代表の方からのお話も聞けました。確かに、そうかもしれません。何かをしようとするとき、自分がピンになって動くことが必要なのでしょう。

 パワーに圧倒され、ショックを受けるとともに、新しい出会いとたくさんの知見を得た一日でした。


 この講演会を主催した NPO法人 いきいき和歌山がんサポートは、5月21日に和歌山がん患者大会を開催するそうです。がん患者大集合!で、大きなうねりが生まれてきそうです。

mukudori21 at 19:19│Comments(0)TrackBack(0) イベント参加報告 

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